日本語においては,人間の歩容(歩いている様子)は「すたすた」「よろよろ」などといった多様な擬態語で表現されます.
我々の研究では,歩容を擬態語で記述したり,逆に擬態語から歩容を生成したりするフレームワークの構築を目指しています.人間と対話する・人間を支援することを念頭に置いた人工知能は,人間が理解しやすい,直感的な情報の入出力が行えることが望ましく,そのためには,計算機で人間の感覚,質感,直感といった定性的な概念を扱えるようになる必要があります.ブーバ・キキ効果(言語音と図形の印象との間に存在する関係性)に代表されるように,人間の感覚は複数のモダリティ間で共起関係があることが知られており.
このようなモダリティ間の関係性を情報学的なアプローチによりデータドリブンにモデル化することは,人間の感覚のクロスモダリティの解明に役立つだけでなく,計算機が人間の感覚を理解することにつながります.
データセットが公開されました. http://www.cs.is.i.nagoya-u.ac.jp/ja/opensource/hoyo/
研究員 (未来社会創造機構)